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迫りくる日本破綻を「新しい時代の始まり」にするために ~坂本龍馬から160年後の「日本の洗濯」~

日本の破綻が着実に近づいてい

もともと、日銀による実質的な財政ファイナンスによってゆっくりとバブルが膨らんでいたところに、コロナ危機のための財政出動量的緩和の拡大によってタガが外れた状態だ。

加えて、最近増えているMMT論者が「反緊縮」「反財務省」をうたい文句にして、「打ち出の小槌」をもっと振れもっと振れと煽る。

政治家も「コロナだから仕方ないよね」「MMTによるとまだまだ大丈夫じゃん」「やっぱりバラまいたほうが選挙に勝てるし」とばかりに、与野党こぞってもっと金を使えの大合唱だ。

ついに、政府の骨太の方針からプライマリーバランス目標が削除され、安倍内閣が消費減税を検討し始めたという観測も流れ始めた。安倍首相としては、なんとか憲法改正にこぎつけるためにも、消費減税で勢いをつけて解散総選挙に打って出たいのだろう。

もう大きな流れは決まったように見える。もう「財政規律」や「プライマリーバランス黒字化」などは死語になり、もう引き返すことはできないだろう。

断言していい。日本人は遠くない将来なんらかの形で大きな代償を払うことになる。もっともあり得るのは円の信認失墜、高インフレだ。

 

だがこれは仕方のないことな

過去30年、一番大事な「稼ぐこと」をないがしろにし、少子化問題に真剣に向き合わず、増え続ける一方の社会保障費・医療費の抑制に取り組んでこなかったのだ。

  • 稼ぐ人の数が減り、一人当たりの稼ぎもほとんど増えない。
  • その一方で、他人の稼ぎで暮らす人が増え、一人当たりの使用額も増える(特に医療費)。
  • 政治家は「他人の稼ぎで暮らす人」の意に背けば当選できない(人数も多いし投票率も高い)ため本気で流れを変えようなどとは思わない。
  • そしてその傾向は今後も変わらず悪化の一途をたどる。

この構図は日本人が選択してきた結果なのだ。みずからの選択の結果を受け入れることは仕方のないことだ。「政治家が悪い」「政府が悪い」というのは言い訳であって、政治家や政府を選んでいるのは国民である我々だ。文句を言っても始まらない。

コロナ危機対応はきっかけに過ぎない。政治家にとっては言い訳に過ぎない。本質的な構造は全く変わっておらず、コロナがその時間軸をちょっと早めるに過ぎない。

 

歴史は繰り返す。

振り返ってみれば、これは日本の近代史で繰り返されてきた大きな流れの節目なのかもしれいない。単なる偶然かもしれないが、日本の近現代史は40年周期で「大変革」→「輝かしい繁栄」→「衰退」を繰り返している。

  • 1860年代、黒船来航に端を発した明治維新によって、日本は白人国家が覇権を握っていた世界で自力で独立を維持すべく、国を挙げて大変革を成し遂げる。
  • 1900年代、日清、日露戦争に勝利し、有色人種国家で唯一、欧米白人国家と肩を並べ、世界中の有色人種の希望の星となる。
  • 1940年代、大東亜戦争に敗れ、国土は焦土と化し、戦勝の白人国家から「悪の国家」というレッテルを張られながらも、経済復興に焦点を合わせてゼロからのスタートを切る。
  • 1980年代、奇跡の復興・経済成長を遂げ、経済規模で並み居る欧州国家を超え、米国に次ぐ世界第2位の経済大国に上り詰める。
  • そして2020年代、、、

振り返ってみれば、1860年代からの80年は帝国主義国家による覇権争いの時代だった。

そして1940年代からの80年は経済の覇権争いの時代だった。

それぞれの時代の中で日本は、序盤で大変革を成し遂げ、中盤で大きく輝く、終盤にじりじりと活力を失い破綻を迎えた(る)。

2020年代、日本は一度は経済的には破綻することは避けられないが、歴史から学ぶのであれば、それを新しい時代に世界をリードするための始まりの時にしなければならない。

まさに160年前に、坂本龍馬が「日本を今一度洗濯いたしたく候」と言ったのと同じ時代が来ようとしているのだ。

 

では、次の時代はどういう時代なのか?

迫りくる破綻に続く大変革は、何を成し遂げるためにやるべきなのか?

 

もちろん個人的意見は持っている。一言でいえば、国家の寄せ集めから世界を一つとするのだ。

地球温暖化問題は国家の寄せ集めではエゴがぶつかり完全には解決できないだろう。ドローン兵器の登場によりもはやどんな国家・団体でも人命を犠牲にせず安価に遠距離攻撃が可能になり、世界の警察が必要になるだろう。

テクノロジーの進化によりグローバル企業がますます力を持ち国家との軋轢が強まるだろう。既存の通貨システムも限界が見えてくるかもしれない。

 

上記は個人的意見に過ぎないためこれ以上の深堀りはここでは避けるが、大事なことは、来るべき変革の時代を今から予見し、そして不連続な大変革にする必要があるということだ。そのためには、既存のシステムを壊しゼロからの再出発とする必要があるのだ。

そもそも日本人は、既存の延長線上で進化することは大の得意でこれは日本人の素晴らしい点であるが、逆に、既存の延長線から大きく変化することは大の苦手だ。1860年代、1940年代の大変革も、外からの大きな力によって成し遂げたものだ。

よって今後訪れる危機は、中途半端なものではなく、既得権益者たちがグーの音も出ない程度に厳しいもののほうがいい。もちろん多くの国民に痛みを伴うが、日本人は間違いなくそこから立ち上がり、次の時代で世界をリードする存在になれるはずだ。

 

そんな輝く日本を自分が生きているうちに見てみたい。

40年後の2060年代、自分は立派な老人になっている、そんな輝く日本を誇りに思いながら人生を終えたい。それまでは死んでも死にきれない。